キーノート #3 味の素冷凍食品が追求した「永久改良」とその先の話題化

  • Day2024/6/21 [08:45]

Summary

「味の素冷凍食品のギョーザがフライパンに張り付いた」という1つの投稿が、2023年5月にSNS上で話題となった。その原因を探るべく、餃子が張り付いてしまうフライパンを募集したところ、3500個を超えるフライパンが集まった。それをきっかけに「生活者との共創」を目的にプロジェクトを立ち上げ、検証の進捗を発信。フライパンへの張り付きを改良した商品リニューアルにつなげた。ネガティブにも受け取れる話題を、見事にポジティブな話題化へと切り替えたのだ。

このユニークな取り組みは、社会課題の解決への挑戦や、ひとつのアイデアから緻密な情報設計がされていることなどが、世界中のマーケターからも注目されている。味の素冷凍食品の「ギョーザ」は発売開始から50年以上の歴史を持ち、「永久改良」を重ねてきた結果、ロングセラー商品として多くの生活者に支持されてきた。

今回は、味の素冷凍食品でマーケティングを統括する松本征之氏にプロジェクトの背景と、それ以前から根付いていた「永久改良」の企業文化を深掘り。生活者の声を徹底的に検証する姿勢と組織文化、その先にある話題化にビザ・ワールドワイド・ジャパン マーケティング本部長 Vice President, CMOの里村明洋氏が迫る。